上椎葉ダムは、日本初の100メートル級アーチ式コンクリートダムです。
高さ110mのその勇姿は、測量を開始した終戦翌年の1946年から数えると、実に9年の歳月(工事期間は1950年〜1955年)、総工費約130億円(価値換算1,620億円)、延べ500万人の労働者の手によって完成しました。

当初、耐震性や地盤対策における設計面、加えて洪水処理能力面の不安を抱えていたこともあって設計は変更に変更を重ねました。
特に、洪水処理能力面では「スキージャンプ式洪水吐き」という日本独自案を採用することで、ようやく着工にいたった経緯がありました。

1950年に着工してからも、両脇の岩盤が想定以上に劣悪でダムサイト位置を急遽変更するなど、様々な困難・トラブルに直面したということです。
この時の試行錯誤で得られた経験や土木技術が、その後の数々のアーチ式ダムを経てついには黒部ダムに結晶されていきました。
つまり、上椎葉のアーチなくして黒部のアーチはなかったのです。

上椎葉ダム近傍は、公園広場として整備されており、一角には殉職者105名を供養する女神像が設置されています。
また、文豪・吉川英治によって「日向椎葉湖」と命名されたダム湖は釣りスポットとして、シーズンになると釣り客で賑わいます。
以上が、上椎葉ダムの概要となります。

この上椎葉ダムを一望できる展望台が、実はあります。
村中心部から国道265号線を西米良・小林方面に向かって約1kmちょっとの左手に『ダム展望台』という看板が見えます。
看板に従って坂を登っていくと、写真にあるような構造物があらわれます。
看板といい構造物といい、いかにも手作り感にあふれています。
実は、上椎葉ダムの眺めが良いことから椎葉村の補助を頂いて、面工房『古川』さんの私有地に設置しました。看板や案内板は古川さんの手作りです。
正式名称は「アーチダム 山中展望台」です。

駐車場は、2019年12月段階では設けられていませんが、近々近くに整備するとのお話でした。
また、展望台前を横切る送電線も、撤去の運びとなるとのことでした。

側面に通行の邪魔にならないように車を停め、階段をのぼります。
小さいが立派なお姿のお稲荷様が迎えてくれます。
展望台の広さは、だいたい畳8畳ほど。
眼前にはまさに、美しくも素晴らしいアーチを誇る上椎葉ダムと日向椎葉湖が、背後には山々や広がる空、手前には国道265号線と学校などを含み、パノラマ状に繰り広げられます。
学校や道路などと比較すると、上椎葉ダムのスケールの大きさが実感できることと思います。

また、湖水放流のタイミングと重なった人には、前述の「スキージャンプ式洪水吐き」からのダイナミックな放流シーンが目撃できることでしょう。
両岸から放流した水がジャンプして谷の中央部でぶつかる迫力満点な様は、その轟音とともに動画に収めることを、強くお勧めします。
上椎葉ダムのパノラマを体験された後のランチは、椎葉名物『#上椎葉ダムカレー』をどうぞ。

投稿日:2018年12月14日 更新日:

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